動脈硬化性大動脈瘤非手術例の予後とそれに影響する因子
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概要
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動脈硬化性大動脈瘤非手術例(胸部46例,腹部45例)についてX線CTを行い,予後とそれに影響する因子について検討した。その結果,瘤発見時の最大瘤径は胸部で平均50mm,腹部で49mmであった。5年生存率は胸部で47%,腹部で22%で,胸部で大であった。瘤破裂死または突然死は,瘤径と関係していた。血圧コントロール・合併症の治療など,内科的に十分管理を受けている例では,そうでない例より胸部において予後が良好だった。また,少なくとも6か月以上間隔を置いて2回以上造影CTを行った胸部大動脈瘤28例,腹部大動脈瘤27例について,最大径の拡張速度を計測し,それに影響する因子についても検討した。胸部大動脈瘤の最大径の平均拡張速度は1.8±1.7mm/年であり,腹部大動脈瘤の3.7±3.2mm/年より有意に小であった。大動脈瘤拡張速度に影響を与える因子として,初回検査時瘤径,年齢,部位(腹部)が考えられた。
- 千葉大学の論文
- 1993-04-01
著者
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