大人数クラスにおける双方向授業のあり方
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
大学でよく見られる大人数クラスは、語学教師にとって特別な難題である。語学の授業は学生が上達するために、できるだけ双方向的であるべきである。学生は学習において言語を産出する訓練をする必要がある。さらに、教師は学生が適正な進歩をとげているかどうかを確認するために、彼らの進捗状況を常に評価できることが必要である。20名以上のクラスはこのような目的を達成するのを困難にする。大人数クラスによって学生の個性が失われてしまうことは、教師が学生を評価する時に特に問題を生じさせる。しかしながら、大人数クラスが教授という点でもたらす諸問題を克服するための特別な方法がいくつか存在する。大人数の語学授業を双方向的なものにするための異なる方法に見られる共通の基盤は、その大人数クラスの中に少人数クラス環境を再現することである。学生を種々のタスクが義務づけられている自立したペアまたはグループに分割することで、このことが達成される。違った方法ごとの相違点としては、どのようにしてグループ活動が編成され、どのようにして学生の作業が評価されるのかということがある。教室の物理的な配列の重要性と配列方法のいくつかが、本論文のはじめで議論される。次いで、ペアおよびグループを編成し評価するための3つの方法が説明される。第1の方法は、出席カードを評価および成績の道具として使用するというものである。このやり方は、学生に口答試験を行ったり、あるいは言語タスクを課したりして、ただちに自分の成績を出席カードに記載するということを必然的に伴う。第2の方法は、毎日のレベル別の活動としてグループ活動ワークシートを使用するというものである。学生には、授業中にワークシートを記入するために、実践すべき双方向的グループ活動が与えられる。最後の3つめの方法は、大人数のディスカッション授業でグループを評価するためにペーパーテープレコーダーと呼ばれる方法を使用するというものである。この方法は、後で教師が批評を加えることができるように質疑応答の時間内に言われた事柄を学生が正確に言葉どおりに書きとめるという作業を伴う。
- 2006-02-03