心とからだの健康チェックシート「Self」の検討
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概要
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本研究の目的は、企業で広く使われている健康チェックシート「Self」を再解析し、その尺度構成を検討することである。と言うのは、第1に「Self」は、仮説的モデルに基づいて構成されており,統計学的検討が十分なされているとは言えない。第2に性格傾向の測定に総得点が意味をなさないエゴグラムが使用されており、性格傾向として1つの下位尺度を構成することはできない。そこで、「Self」作成時のデータを使用して,エゴグラムを除いて,因子分析を行なった。その結果、「不安・抑うつ」因子、「仕事のやりがい」因子、「職場への不満」因子、「ストレス対処」因子、「身体症状」因子,の5つの因子が抽出された。各因子のα係数はすべて0.80以上であり、信頼性の高い、統計学的根拠を持った構造が見出された。そして,この5因子は、「Self」の仮説的モデルの大因子(社会的健康、生活の健康、心身の健康)と対応することが見出され、「Self」の多角的に測定できるという有用性が確認された。
- 2006-12-20
著者
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