「民法商法施行調査委員会」関係資料
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概要
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本稿は、第三回帝国議会において議決された「民法商法施行延期法律案」の取扱に関連して、明治二五年一〇月五日閣議にもとづき設置された「民法商法施行調査委員会」の報告書を紹介するものである。同委員会の設置の経過や性格については、高橋も参加した「ボワソナード民法典研究会」(大久保泰甫代表)による文部省科学研究費報告書(課題番号05301066)第1分冊「ボワソナード民法典の編纂(中間報告)」(一九九六年三月提出)において詳細に検討している。しかし、同中間報告書提出後本資料を発見したこともあり、同「中間報告」では、「民法商法施行調査委員会」の活動について当時の新聞報道などを紹介するにとどまった(この新聞報道などの紹介は大久保代表の筆になる)。この度、大久保代表の了解を得て、同中間報告書での検討を前提として本資料を紹介し、その間の空白をうめることとしたが、その詳細は、同報告書を参照されることを期待し、解説は最小限に止めた。この点ご了承いただきたい。なお、ご了解いただいた大久保代表や、同様に同中間報告を共同執筆し、その際様々な点についてご教授いただいだ小柳濁協大教授並びに七戸慶応大助教授に謝意を表したい。紹介する内容は、大きく四つの部分に分かれる。まず、同委員会設置関連資料から紹介し(すでにこの資料は前掲「中間報告」でも使用されているが、本資料との関係で掲げることとした)、ついで、この度発見した「民法商法施行調査委員会」の報告書及び議事要領を紹介した上で、同委員会で決定した商法及商法施行条例中改正法律案及びその理由書を紹介し、最後にその後の商法1部施行に関連した法律案及び民法商法施行延期法律案の取扱について(これらはすでに前掲「中間報告」でも若干触れられているが) 1覧したい。
- 山形大学の論文
- 1997-08-20
山形大学 | 論文
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