幼児の両耳分離聴検査 : 両耳分離モニタリング課題による検討
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概要
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本研究の目的は,両耳分離モニタリング課題による両耳分離聴検査を幼児に実施し,両耳分離モニタリング課題が幼児に適用できるかどうかについて検討することである。40名の右利きの幼児(年少児男女各10名,平均年齢4歳8か月;年長児男女各10名,平均年齢6歳6か月)に,あらかじめ指示した動物の名前(ターゲット語)が左右どちらかの耳に聞こえたら反応するように教示した。その結果,左耳よりも右耳に呈示された刺激の聴取正答率が高いという右耳優位性が認められた。このような結果は,本実験で用いた両耳分離モニタリング課題が幼児にも有効であることを示している。また,年少児と比較して,年長児の右耳優位性がより強いという傾向がみられ,言語刺激に対する右耳優位性の強さが,幼児期を通して発達的に変化する可能性が示唆された。
- 神戸親和女子大学の論文
- 2001-03-01