聴覚および視覚ノイズ発生型CPTによる健常児・HFPDD児・AD/HD児の反応特性の検討〈特集:自閉症の社会性障害〉
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概要
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注意の障害は、AD/HDだけでなく自閉症でも指摘されているが、両者の注意の障害は性質が異なると考えられる。注意は複雑な心理学的実体である。本論は、「持続的注意」に焦点をあて、HFPDD、AD/HD、健常児の特徴をCPTにより明らかにしようとした。本論の特色は、従来のCPTに加え、聴覚・視覚ノイズを発生させ日常生活に近い状態を設定したこと、健常児の性差を検討したことである。AD/HDは従来の研究同様、複数の指標で問題がみられたが、AD/HDの年齢効果については従来の研究と異なる結果が得られた。HFPDDは健常児と有意な差はみられなかったが、ほとんどの指標において、3群中、中間的位置を示した。健常児の性差についても興味ある結果が得られた。