大学生の食生活と健康状態 : 横浜国大学生の実態調査
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概要
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本学1年生113名,4年生102名を対象として生活習慣,食生活および健康状態に関する調査を実施し,次の結果が得られた。1.1年生と4年生との間に差のみられたことがら,すなわち大学生になって変化したことがらは起床時刻が一定でなくなる,身体活動量が低下する,朝食を抜くことが多くなり,1日2食しか食べない人が増える,外食が増加するなどであった。2.4年生になると心身の愁訴を訴える数が増し,体重の増加傾向がみられた。このような傾向はとくに男子,下宿生で顕著であった。3.このような健康状態,生活習慣および食生活の変化は相互に密接に関連しあっていることが明らかになった。睡眠と規則的な食事によって形成される生活のリズムが乱れ,さらに身体活動の低下,栄養摂取のアンバランスが重なって半健康な大学生が増大していると推察された。4.以上の結果から,自律した生活習慣の確立,良い食生活についての認識と実践,適度な身体活動量を維持することをポイントとした健康教育の必要性が示唆された。
- 横浜国立大学の論文
- 1989-10-31