幼稚園における英語教育の効果についての研究
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概要
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本研究は、幼稚園における英語教育の効果を検討したものである。対象は幼稚園の年長児。クラス単位で週1回30分の英語教育を約1年間にわたって実施した。指導は、日本人教師(女性)とネィティブ・スピーカー(男性)のティーム・ティーチングで行われた。指導の内容は、(1)簡単な単語、すなわち動物、身体の部分、食べ物、衣服、家族、色などを示す名詞と、よく使われる動詞、形容詞、数詞、(2)簡単な質問の文とそれに対する回答の言い方、(3)その他として、挨拶、英語の歌、感情表現、指遊びなどであった。効果は、(1)学習内容の定着度、(2)異文化に対する関心とコミュニケーション生活の変化、(3)英語教育に対する幼児の意識の変化、の3点について調べられた。その結果、(1)学習の定着度は課題によって異なるが正答率は概して高いこと、(2)異文化に対する関心には大きな変化はない。しかし、コミュニケーションへの態度は英語学習群の方が積極的な傾向にあること、(3)英語学習は、英語に対する好感度を高めることが明かとなった。