2次元セルオートマトンにおける集団運動のダイナミックスとその応用
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概要
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本研究では2次元セルオートマトンモデルにより集団運動のダイナミックスをシミュレートし、自己組織化過程に基づく相転移挙動を調べている。具体的な応用として、2次元車両流の動的性質、特に自由流相-渋滞相間の状態遷移過程を解析している。基本図の高密度領域において観察される流量ゆらぎは、自発的に現れる小規模なクラスターの生成と消滅挙動に原因している。自己組織化されたクラスターの構造は密度に敏感であり、互いに相似構造を持っている。セルオートマトンの動的ルールを一般化するため2状態をもつ信号処理を付加した新しいモデルを提案している。多段階状に進行する相転移過程が存在する。臨界密度ならびに渋滞クラスターの構造は、信号状態の空間連携構造に依存する。同構造を大域的に最適化することは2次元集団運動を制御するための鍵である。
- 法政大学の論文
- 2003-06-30