直接投資導入政策における〓小平と改革派幹部
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概要
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今日の中国の経済成長をもたらした直接投資導入は,対外開放当初,最も資本主義的であるとして国内に激しい論争を引き起こした政策であった。根強い排外主義と計画経済体制の中で直接投資導入や経済特区の設置を実現するためには,経済的必要性とともに強い政治的リーダーシップが不可欠であった。本稿は,改革開放を先導した〓小平,趙紫陽および谷牧をとりあげ,直接投資導入政策における彼らの役割について論じた。また,彼らが資本主義的要素を積極的に受け入れようとした理由について検討し,中国の後進性に対する強い危機感と貧困脱却への切望が市場経済導入の推進力となっていたことを指摘した。
- 2005-12-15