精神科慢性期病棟における集団療法の実施に関する検討 : 精神科リハビリテーション行動評価尺度(Rehab)を用いて
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概要
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本研究は,精神科リハビリテーション行動評価尺度(Rehab)を用いて集団療法の効果について検討した。対象は精神科慢性期病棟の患者40名であった。対象者の平均年齢は,52.9±9.1歳であり,在院期間は,平均14年であった。対象者の疾患名は統合失調症が85%を占めた。集団療法の方法および内容は,著者らが本研究で作成した集団療法のプログラムにそって実施した。集団療法終了直後に,ブレイクタイムを設け集団療法に関する感想を対象が言語化し,感情を表現できる時間を設けた。看護者が対象の行動を観察した結果からRehabを用いて行動評価を行い,集団療法前後に得点化し,t検定を用いて有意差を検定した。その結果,社会的活動性については5%水準で有意に改善した。対象の3症例では,自主性,積極性,感情表出が増え,現実的な行動がみられ,外出等の行動範囲が拡大した。
- 県立広島大学の論文
著者
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田中 清美
広島県立保健福祉大学看護学科
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加藤 知可子
広島県立保健福祉大学
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井本 まり子
大慈会三原病院
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掛山 順子
大慈会三原病院
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辻 紋子
大慈会三原病院
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掛山 順子
医療法人大慈会 三原病院
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加藤 知可子
兵庫大学健康科学部
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