意味関連が線画命名課題に及ぼす効果
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概要
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線画命名課題において,プライムとターゲットの意味関連によって生じるプライミング効果について検討した。線画処理過程の意味プライミング効果について,被験者に対してできるかぎり迅速かつ正確に同定する(線画命名)ことを要求する事態で評価した。実験1では,刺激はプライム,ターゲットの順で対提示した。3種類のプライム,ターゲット対を用意した。それらはカテゴリ一致条件(SC),カテゴリ不一致条件(DC),中性条件(N)であった。反応時間はターゲット画提示時点から測定した。命名潜時にカテゴリによる統計的に有意なプライミング効果は認められなかった。実験2では26枚の線画をターゲットとして選択した。それぞれのターゲットについて4つのプライム画を用意した。命名課題後,被験者は各対の関連強度を1から4で評価した。より関連強度が高いプライム画が命名潜時において効果的であった。これらの結果は意味ネットワーク,活性化拡散モデルと関連して論じられた。