虚業の研究・再考 : 現代ビジネス観・再考(第1報告,統一論題報告,日本経営教育学会 第53回全国研究大会)
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概要
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一般に「実業」と敢えて分けて「虚業」という場合に、その法文上の定義もなく、計量的な比較基準もなく曖昧に思考停止状態のまま「虚業」なる言葉を使って人を非難する場合が多い。「虚業」というからには実業と区別する基準があるはずである。それを何かを明らかにする。「虚」という概念の説明の仕方は「何々でないもの」と言う表現しかなく、これによれば「実業でないものを虚業と言う」という以外に説明がつかない。しからば、実業とは何か、これを明確にしておかねばならなくなる。よって、まず実業の概念を明確にしてこれにもとるものを虚業と言うことにする。その次には、虚業が遂行される場合を類型化してまとめてみる。その中の重要な一つに「経営者の権力の腐敗が結果として虚業化する」というケースが多いことに着日し、権力の問題に入る。本稿はこれを倫理の問題とはせず、権力を力学的にみて物理の問題として考えることにする。
- 日本経営教育学会の論文