生涯にわたる健康づくりを志向した、管理栄養士養成課程の学生の食物摂取状況の実態と評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
飽食時代といわれる現代の日本にあって、生活習慣病の増加や欠食、近年では若年者におけるダイエット志向の高まりなど、食に関わる問題が多数存在している。そのような状況の中、これらを改善していく指導者を目指し学習している管理栄養士養成課程の女子大学生において適切な食生活が営まれ、得た知識や技術が生かされているか食物摂取状況を調査し、平成12年度の国民栄養調査結果と比較し検討した。摂取した栄養素では鉄が不足していたが、その他についてはほぼ適正であった。食品群では砂糖類、菓子類、油脂類、その他の食品が望ましい摂取目標量を上回り、種実類、いも類、その他の野菜、きのこ類は目標量を下回った。国民栄養調査結果で低値であった海藻類については、対象***では高値、乳類についてはほぼ適正であった。エネルギー充足率を中心に見た栄養素摂取の評価結果より、管理栄養士課程の学生、とりわけ高学年(4年生)では、4年間にわたる栄養士教育の中で学習した知識が生かされ、日常生活において自然に栄養バランスが良くなるように食品を選び、組み合わせていくといったように、学生の食事に対する考えが変容されることが示唆された。
- 2003-03-31