被災者に対する心理的支援の基本的態度
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概要
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災害被災者の心の傷つきは当事者でない限り理解できないほどに深くて重いものであり、家族・友人・地域の人々との間の絆により時間をかけて静かに癒されていく。決して駆けつけた支援者によってケアできるほど浅いものではない。「こころのケア」が前面に押し出される傾向がますます強くなっている現状を見るに、支援者側の基本的態度に誤りがあるように危惧する。そこで、著者自身の体験をもとに、被災者に対する精神保健活動において支援者に望まれる最も基本的な態度は何かという点について言及し、以下4点に要約した。(1)謙虚さ、(2)現実的援助、(3)充分な傾聴と見守り、(4)家族内・地域内互助機能の回復と強化。
- 2006-03-31