地域における生活習慣病予防支援施策のあり方に関する研究

概要

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「健康日本21」に代表される様々な生活習慣病予防施策が展開されてきたが,生活習慣病は増加の一途をたどっている。そこで,滋賀県M市の住民を対象とした生活習慣実態調査および健診データと相互の関連について分析し,地域における効果的な生活習慣病予防支援策のあり方について検討した。結果,「栄養バランスを意識していない」者は男性で多く,「過食傾向」や「運動不足」は若年層で多くみられた。肥満,高血圧,高脂血症,耐糖能異常および肥満合併異常者の割合は,総コレステロールを除いて男性が女性を上回り,女性では多くの検査項目で加齢とともに高率にみられた。各生活習慣に対する検査値異常についてロジスティック回帰分析をしたところ,男性では「栄養バランスを意識している」者で中性脂肪異常が多いといった因果の逆転がみられ,有意ではないが「運動不足」が総コレステロール異常,HbAlc異常および肥満合併異常のリスクを高める傾向がみられた。女性では「年齢」が血圧,脂質および耐糖能異常と有意に関係し,「栄養バランスを意識していない」者や「過食傾向」の者の肥満に対するリスクは有意に大きく,その「肥満」が中性脂肪異常やHbAlc異常を有意に増大させていることが明らかになった。以上から,自身の健康課題を理解する機会,男性や家族への波及効果もねらいとした女性への支援,客観的な生活習慣の把握とそれに基づく具体的な支援の必要性などが明らかとなった。これらを実践するための個別的なアプローチのあり方を開発し実践することが,今後の課題と考えられた。
2006-02-28

地域における生活習慣病予防支援施策のあり方に関する研究

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