9.鉄筋Concrete造架構の温度変形に関する実験的研究(その1) : 内部温度及び伸縮
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概要
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鉄筋concrete構造による架構が、動荷重、及び温度影響によつて変形する値に就いて、実験並に測定を基礎として調査し、設計上の諸問題について研究を試みた。之が実験には、東京駅八重洲口の旅客乗車concourseを形成している10m span 4径間の鉄筋concrete造の鉄道高架橋を対象とし、動荷重には列車荷重を用い、温度影響については、長さ44.980mとして我が国最長の高架橋である点を利用した。本測定に依つて、実際構造物が理論的な変形量並に変形図と比較対称することが出来、荷重と変形の割合から、高架橋構造に対する根本的な構造法の研究を課題としたものであるが、測定に際して、特に新しい考案による傾斜計及び伸縮計を使用したものであつて、併せて両計機が構造物の変形測定に対する応用分野の価値を研究し、地下構造物及び建築架構等について実測を基礎として、構造物の温度影響による変形量の調査、並びにその変形が構造物に与える効果等に就いて考察を試みたものである。従つて、構造物が温度、日照及びその他の気象に起因する変形量、変形方向、並びに変形速度の調査を基礎として、構造物の設計及び防災的研究の資料とするものである。本稿は先づその基礎的調査として、構造物内部温度と、伸縮との関係に就いての実測結果を示表する。
- 1955-03-30