ピリダリルがハスモンヨトウ幼虫真皮細胞およびSf9細胞の超微細構造に及ぼす影響
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概要
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ピリダリルを処理したハスモンヨトウ幼虫の処理部真皮細胞およびSf9細胞の超微細構造の変化を電子顕微鏡により観察した.ハスモンヨトウ幼虫の真皮細胞においてはピリグリルを処理してから6時間後にミトコンドリアの膨化,核の萎縮,ゴルジ体や小胞体の拡張,空泡状粒子の増加などの所見が観察され,細胞が壊死しつつあることが示唆された.一方,Sf9細胞においてはピリダリルの処理4-6時間後からミトコンドリアの膨化が見られ,さらに時間が進むにつれ核の膨化,リソゾームの拡散を含む水腫状の変化が観察された.これらの細胞内における超微細構造の変化と幼虫における症状発現のタイムコースはほぼ一致したことから,この作用が殺虫作用と関連していると考えられた.
- 日本農薬学会の論文
- 2006-08-20
著者
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吉岡 孝文
Environmental And Health Science Laboratory Sumitomo Chemical Co. Ltd.
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齋藤 茂
Agricultural Chemicals Research Laboratory, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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梅田 公利
Agricultural Chemicals Research Laboratory, Sumitomo Chemical Co., Ltd.
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梅田 公利
Agricultural Chemicals Research Laboratory Sumitomo Chemical Co. Ltd.:(present Address) Crop Protect
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梅田 公利
Agricultural Chemicals Research Laboratory Sumitomo Chemical Co. Ltd.
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齋藤 茂
Agricultural Chemicals Research Laboratory Sumitomo Chemical Co. Ltd.:(present Address) Crop Protect
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