台湾北部のヒト,ニワトリ,イヌからのCampylobacter jejuni分離株のPCR-RFLP解析(公衆衛生学)
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概要
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Campylobacter jejuni 220株(ヒト由来70株,イヌ由来51株,ニワトリ由来99株)が台湾北部において2003年9月から2004年9月までの間に分離された.これらの株はフラジェリン(Fla A)遺伝子のPCR-RFLP解析により型別された.制限酵素消化像に基づきFla Iにより6型が,Mbo Iにより5型が,Hae IIIにより5型が各々同定された.これらの3つの酵素の組合せにより,47の区別できるPCR-RFLPのパターンが見られ,そのうち25パターンは各々ヒト分離株とニワトリ分離株から,9パターンはイヌ分離株であった.ヒト分離株では,頻度が高かった型はCj-28(14.3%),Cj-17(10%),Cj-16(8.6%),Cj-37(7.1%),Cj46(7.1%)であった.イヌ分離株では,頻度の高かった型はCj-1(33.3%),Cj-26(19.6%),Cj-3(15.7%),Cj-2(9.8%),Cj-10(9.8%)であった.ニワトリ分離株で頻度が高かった型はCj-46(40.4%),Cj-29(9.1%),Cj-45(7.1%),Cj-41(5.1%),であった.成績はニワトリがヒトのC. jejuni感染源ではあるが唯一の感染源ではないことを示唆している.Cj-17とCj-37の2つのRFLP型はヒトの分離株で高頻度に確認されたが,日本,中国,チエコ共和国のヒト分離株でも見られており,これは国際的な本菌のクローン性の伝播を示している.
- 2006-08-25
著者
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Tsai Hsiang-jung
Department Of Veterinary Medicine National Taiwan University
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HUANG Huang-Chi
Department of Veterinary Medicine, National Taiwan University
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TSAI Huei-Lin
Mackay Memorial Hospital
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CHANG Cha-Chin
Mackay Memorial Hospital
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Huang Huang-chi
Department Of Veterinary Medicine National Taiwan University