体験記に見る介護予防の課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
この研究は、1991年から2003年までの13年間に日本で出版された介護体験記を基礎に実施した。研究方法は以下であった。すなわち、それらの介護体験記から、介護者と要介護者の状況や、そこから来る要望を抽出した。さらに、この方法によって抽出された内容を「介護予防の課題」として検証した。この研究によって、以下の課題が抽出された。1)サクセスフル・エイジングへの認識の改善の必要性がある。2)「世間体」の問題が高齢者の外出を困難にする状況を作る。3)高齢者に多い病気や症状に対する知識の必要性がある。4)家族だけで、家庭の問題を解決しようとする傾向が強い。そのため、家族はコミュニティの支援を受けることが難しい。5)社会が障害者に与えるスティグマがあり、それは障害者福祉の重大な障壁になっている。
- 2005-12-31