家族関係の再構築における居住形態の意義について : 家族イメージ法と肯定的家族観尺度を用いて(及川英子教授 奥平洋子教授 中川文夫教授 退職記念号)
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概要
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本研究は,青年が持つ家族イメージが居住形態によってどのように異なるのかを家族イメージ法及び肯定的家族観尺度を用いて検討したものである。被験者は26人の同居学生と28人の別居学生である。家族イメージ法における家族成員間距離,及び家族成員の向きあい方を測定して,肯定的家族観尺度との相関を調べた。家族成員の向きについては新たに考案した視線交錯度を測定して検討した。その結果,別居学生は同居学生よりも家族イメージがより肯定的で,家族成員間距離が近く,かつ向き合っている場合が多かった。青年期にある学生にとって,家族との距離は家族を心理的に結びつけ,家族関係を再構築する意義があることが認められた。
- 2005-11-18