同学年モデルの観察および観察されるモデルとなることが,大学生の保育実技の「準備」・「自己効力」に及ぼす効果(実践研究)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,保育士資格取得のために保育実習を行う予定の学生を対象として,大学の授業場面において,同学年モデルの保育実技を観察すること,およびモデルとなることが,学生の8種類の保育実技の準備および自己効力に及ぼす効果を検討した。また,モデルが事前の準備に費やした時間,熱心度,示範に対する自己評価,観察者の反応が,モデルの自己効力にどのような影響を及ぼすのかも検討した。その結果,(1)同学年モデルを観察することによって,学生の保育実技の準備や自己効力の程度は高まることがある。しかしながら,その効果は観察する保育実技の種類によって違いがある,(2)モデルとして示範する経験は,示範する保育実技の種類にかかわらず,学生の保育実技の準備や自己効力の程度を高める,(3)モデルが,示範の準備に時間をかけて取り組んだり,モデル自身が示範に対する観察者の反応が良いと感じることで,モデルの自己効力はさらに高くなる,ことが示された。これらの結果は,大学の授業において,同学年モデルを観察したり,モデルとして示範する経験が,学生の学習効果に寄与する可能性があることを示唆している。
- 日本教育心理学会の論文
- 2006-09-30
著者
関連論文
- 同学年モデルの観察および観察されるモデルとなることが,大学生の保育実技の「準備」・「自己効力」に及ぼす効果(実践研究)
- 保育士を希望する学生の箸の持ち方と,自己評価を用いることによる箸の持ち方の変化
- P37 友人の保育実技の観察、および観察されるモデルとなることの効果(ポスター発表I)
- P73 友人の保育実技を観察することが学生の保育実技や意識の変化に及ぼす効果
- 248 課題提示法の違いが幼児の課題選択に及ぼす効果