牛肢骨における皮質の分布(解剖学)
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概要
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異種間骨移植は,移植片の量と大きさに限界がある自家移植や同種移植とは異なり,とくに牛の骨を移植片として用いた研究が広くなされている.しかし,移植片として牛肢骨の皮質を用いた場合の効率についてはよく知られていない.本研究では,上腕骨,橈骨,大腿骨,〓骨における皮質の分布を調べた.当該骨を骨鋸にて縦断し,骨髄ならびに海綿骨を除去した.骨幹における皮質層の厚さを,マイクロメーターを用いて1cm間隔で計測した.皮質層の平均長は,上腕骨14.7±2.3cm,橈骨19.0±2.6cm,大腿骨19.0±3.2cm,〓骨23.0±3.1cmであった.皮質層の最も厚い部位は,上腕骨の遠位尾側骨幹端,橈骨の近位尾側骨幹端,大腿骨の前外側ならびに後内側骨幹中央,〓骨の外側ならびに内側骨幹中央に見られた.皮質の平均表面積は,上腕骨187.4±15.44cm^2,橈骨229.2±43.31cm^2,大腿骨295.8±8.93cm^2,〓骨290.0±30.44cm^2であった.さらに,皮質の体積は上腕骨149.42±15.35cm^3,橈骨166.26±20.02cm^3,大腿骨220.45±22.73cm^3,〓骨214.89±20.05cm^3であった.これらの結果は,皮質骨を用いたプレートやスクリューの作製に利用可能である.
- 2006-09-25
著者
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Kim Nam-soo
College Of Veterinary Medicine Chonbuk National University
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Lee Jong-il
Bio-safety Research Institute Chonbuk National University
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Choi Sung-jin
Graduate School Of Agricultural And Life Sciences The University Of Tokyo
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CHOI In-Hyuk
College of Veterinary Medicine, Chonbuk National University
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Choi In-hyuk
College Of Veterinary Medicine Chonbuk National University
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