90歳の孤立性内腸骨動脈瘤破裂の1救命例
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概要
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症例は90歳,男性.平成17年7月28日深夜より腰背部痛を訴え,翌朝に当院救急外来を受診した.CT検査により右側後腹膜腔に大量の血腫と右内腸骨動脈に動脈瘤を認め,内腸骨動脈瘤破裂と診断された.検査終了直後ショック状態となり,呼吸停止となったため,ただちに緊急手術となった.手術は内腸骨動脈の末梢側を縫合閉鎖,総腸骨動脈と外腸骨動脈を端々吻合した.術後はICUで11日間の人工呼吸管理を要したが,重篤な合併症はなく第27病日に独歩退院することがきた.孤立性内腸骨動脈瘤は希な疾患であるが,骨盤腔の底深くにあるため高い破裂率を呈し,技術的にも血管外科手術のなかでは難しくmortalityの高い疾患である.
- 特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会の論文
- 2006-09-15
著者
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