社会的問題解決に関する発達心理学的研究 : 日本における研究の動向
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概要
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社会的問題解決は、社会的相互作用の中で「自己の人格的目的を達成するための自己主張及び自己抑制の過程」である(東・野辺地、1992)。社会的問題解決は、社会的コンピテンス、社会的スキルとの関連性が高く、よく社会的行動の関連変数の一つとして取り扱われ、社会的適応の問題とともに、多くの研究者によって研究されてきた。日本においては社会的問題解決そのものに焦点を当てた研究は90年代以降になって次第に注目を浴びるようになってきた。本稿においては、日本における社会的問題解決及び自己調整(自己主張・自己抑制)に関する従来の研究について概観し、その中に示唆される今後の研究課題について検討した。こうした社会的問題解決や自己調整に関する研究は、今後、異文化間における比較研究、縦断的発達研究、研究法の検討、等においても発展的に期待される面は大きい。
- 2005-12-20