環境対策と経営業績 : 関西国際空港のケース
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概要
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近年,企業による環境対策は事業活動を遂行する上で必要不可欠のものとなっている。しかし,提供するサービスが大きな外部性をもつような事業においては環境村策に要するコストは莫大な額にのぼり,その負担に耐えることが極めて困難になる場合がある。開港10年目を迎えた関西国際空港は環境対策として,我国で初めて海上空港という形態を選択した。その結果,開港後も周辺地域に殆ど環境変化を及ぼしていないことがへドニック法による分析で明らかとなった。しかし,空港島建設のために巨額の有利子負債と利子負担を背負うことになり,未だに多額の累積損失を解消できないままである。外部費用を内部化することはできても,外部経済を実現収益として経営業績に反映させることは容易ではない。国家的視点から見た空港の便益は極めて大きいことから,公的負担を容認すべきだが,経営に対して実効性のあるモニタリングシステムの設置が必要である。
- 東洋学園大学の論文
- 2006-03-15
著者
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