中国における教育課程と美術教育課程の変遷について
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概要
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[はじめに] : 中国は現在、素質教育というキーワードによって教育改革を行っている。すでに素質教育は試行の段階から実施の段階に進んでいる地域も見られる。これは世界の国際化への適応、創造的人間の育成、個性の伸長など知識、技術の習得から資質の育成への転換を図っている。そして教育方式も国際社会と対応すると共に、中国の特色を保持しなければならなくなってきた。2001年6月、中国教育部において『基礎教育課程改革綱要』が公表され、21世紀に向けての教育改革が始まった。この時点を境として、教育思想は今までの「受験対応教育思想」から「素質教育思想」への転換期に入ったと言える。 美術科もその方針のもとで真剣に改訂されているところである。中国の国情と一致して、新時代に即した特色がある美術教育が構成されてきている。しかし、素質教育のために、今後、美術教育はどのような位置づけが求められているのか。人間中心の教育思想に対して、美術教育はどのように対応すればよいかを明らかにすることが中国美術課程改革の大きな課題になるものと思われる。 本稿は今日の教育改革に至る変遷を社会の変化と関連して述べ、それに関わる美術教育の課教育課程の変遷を確認し、現在の美術教育の教育課程を通して美術教育の方向性を試行する。
- 山口大学の論文
- 2005-09-30
著者
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