アクアポリン4遺伝子欠損誘導型マウスの作成
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概要
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脳における水の代謝と移動は,その機能の恒常性を維持するために必須な事項であると考えられている.アクアポリン(AQP)は,哺乳動物において様々な部位で発現しているが,神経系の主要な分子はAQP4である.本研究ではアストロサイトのAQP4に着目し,この細胞で特異的にAQP4を欠失させ,脳機能と水チャネルとの関連を解析することを計画した.そのためにCre/loxPシステムにより,部位・時期特異的にAQP4を欠失できるマウスAQP4-flox系統を樹立した.そしてこのマウスと全身でCreリコンビネースを発現するマウスとを交配することによりAQP4がCre活性依存的に欠失することを確認した.本研究で樹立したAQP4-floxマウスは,C57BL/6系統の遺伝子背景をもつため,脳高次機能におけるAQP4の役割を解析する上で有用なツールとなると考えられる.
- 新潟大学の論文
- 2005-11-10