地方議会と自治体
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概要
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論説(Article)日本の地方会議は、善きにつけ悪しきにつけ、また多かれ少なかれ、固有の自治の伝統に拘束されてきた。もちろん、その伝統は全面的に否定されるべき性質のものでもないし、また戦後改革や激しい社会環境の変化、さらには議会や議員自身による新たな形質獲得の努力によって随分と弱体化し、場合によっては変質したはずのものでもある。だが、世紀が転換した時代にあっても、その伝統の悪しき要素はなお十分に払拭されたとは言いがたい。にも、かかわらず、地方議会を取り巻く環境は大きくかつ新しく変わり始めた。そこに現代日本の地方議会の苦悩の一因があるように思えてならない。本論では、直接民主主義の挑戦と地方分権社会の到来を現代地方議会を脅かす主たる環境変化ととらえ、その中で苦闘する議会の現状と課題を管見してみることにする。
- 同志社大学の論文