小発作アブサンスの発作抑制と脳波所見
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概要
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弘前大学神経精神科において3年間以上の観察がなされたアブサンスの23症例を対象として,その発作と脳波所見の経過を検討した,治療前(初診時)脳波では,定型的な3Hz棘徐波結合が出現していたのは15例であったが,これに対して,不規則な棘徐波結合は全例に出現していた.この不規則な棘徐波結合は,睡眠時に多く認められた.発作抑制と判定されたものが14例あったが,発作抑制と思われる後にも8例において発作波が認められた.定型的な3Hz棘徐波結合が3例に出現しており,不規則な棘徐波結合が8例に出現していた.不規則な棘徐波結合は睡眠時に多く認められた.以上のことから,治療効果の判定には,臨床的判断のみでは不十分であり,家族の報告,通常の観察によって発作が抑制されたと思われる場合においても,睡眠時記録を含めた脳波所見の推移が重要であると考えられるので,発作波が出現している間は治療の継続が必要であると考えられた.
- 弘前大学の論文
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