野付湾におけるアマモ葉上の貝類 II : 分布と出現個体数の季節変化
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概要
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1. 1981年5月に野付湾内のアマモ場の35定点で, 中井式[○!特]ネットB型(口径45cm, 網目0.33mm)により葉上性腹足類の分布状況を調査した。また1980年5月から12月にかけ, 毎月1回の割合で湾内の4定点で出現腹足類の個体数の季節変化を調べた。2. 湾内での腹足類の分布は, チャツボが湾中央部, コウダカチャイロタマキビガイは湾北奥部と湾東奥部, アコヤチグサガイは湾中央部, タマツボは湾中央部と湾北部に多く, 種により分布の中心域が異なっていた。3. 出現した腹足類のなかでは, チャツボとコウダカチャイロタマキビガイの2種が周年を通じて優占した。出現個体数の季節変化は上述の2種の稚貝が出現する初夏に急激に増加し, 秋季から冬季にかけ減少した。4. 葉上性腹足類の個体数の消長は, 生活基盤であるアマモの消長とよく一致した。
- 日本貝類学会の論文
- 1984-12-31
著者
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