北海道留萠地域の鮮新統留萠層からキタノモロハバイの発見
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概要
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北海道地域に分布する留萠層から化石として初めてキタノモロハバイを発見し記載した。殻は中型, 伸長した紡錘状で7螺層から成る。螺層は適度に膨み, 螺塔はやや低く, 体層は大きい。最初の4螺層は丸味を帯びた肩角部を持ち, その上に狭い丸味を帯びた面を持つ。次の2螺層は角張り, 弱い溝をもつ肩角部とその上の平坦な広い面を伴う。体層は多少変形しているが, 肩角部の上にやや窪んだ面をもつ。体層の基部は下方に漸次縮少する。殻口は卵形で短く広い水管溝をもち, 内唇はほぼ直線状, 外唇の基部は内唇のそれよりもわずかに下方に位置する。殻表は平滑で, 細かな成長線と非常に弱い螺脈をもつ。以上の特徴から, 留萠層産の種はキタノモロハバイに同定され, 随伴種から推定される生息環境も現生種のそれに近似している。
- 1984-04-15
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