びわ湖産イボカワニナ類 3 種の研究 : II) 歯舌形態の比較
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概要
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びわ湖産イボカワニナ類の3種-タテヒダカワニナ, イボカワニナ, カゴメカワニナ-の歯舌形態を比較し, 3種の類縁関係分析の資料とした。1. 外縁歯・内縁歯・側歯のいずれに関してもカゴメカワニナは他の2種に比べて短かい歯を持つ。2. 外縁歯と内縁歯の長さ/幅の比率ではカゴメカワニナは他と比べて大きな値を示し, この種が比較的細い縁歯を持つことを意味している。またタテヒダカワニナとイボカワニナの間にはとくに差がない。3. 外縁歯と内縁歯の歯尖数についても, タテヒダカワニナとイボカワニナとは差がないにもかかわらず, カゴメカワニナは他に比べてかなり少ない歯尖数を持つ。4. 3種の歯舌での特徴を, それぞれの生息場所の違いと関連させて論議した。5. 現在までの知識をまとめて, 3種の類縁関係について若干の論議を行なった。
- 1970-08-31
著者
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