真珠養殖の貝掃除に関する研究 IV : 付着生物がアコヤガイの杆晶体重量, 閉殼筋重量および軟体部重量におよぼす影響

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概要

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• 1. 貝殻表面の付着生物がアコヤガイの生活力におよぼす影響を, 貝掃除による杆晶体重量, 閉殻筋重量および軟体部重量の変化を指標として検討した。2. 付着生物の有無によって杆晶体重量には差は認められなかったが, 閉殻筋重量と軟体部重量には有意義な差が認められた。すなわち, 貝掃除によって杆晶体重量には変化は認められなかったが, 閉殻筋重量と軟体部重量は明らかな増加を示した。3. 杆品体重量をアコヤガイの生活力判定の指標とすることについては, なお検討が必要である。4. 付着生物の有無によって閉殻筋重量と軟体部重量に明らかな差が認められることは, 前報の知見とともに, 貝殻表面の付着生物がアコヤガイの生活力ひいてはその成長および真珠の形成に悪影響を与えることを示すものであり, これに対して貝掃除が有効であることを示すものであると考えてよかろう。

• 日本貝類学会の論文
• 1968-08-31

著者

• 宮内 徹夫

  高島真珠養殖所・研究室

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