向精神薬を服用している精神障害者の立位安定性
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概要
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精神科病棟へ入院し向精神薬治療を行っている245例に対して立位安定性の調査を行った.年齢は17〜88歳,平均55歳であった.調査は阪本の提唱するフラミンゴ法を行った.同時に転倒の調査を1カ月間行い転倒例と非転倒例を比較検討した.さらに2カ月間毎日片脚起立訓練が可能であった31例の起立可能時間の変化を調査した.結果:健常人と比較するとどの年代においても著明な立位安定性の低下が認められた.調査した1カ月間の転倒は22例で2回以上転倒は9例あった.平均片脚起立時間は非転倒例で右脚16.9秒左脚15.8秒,転倒例の右脚9.1秒左脚8.4秒で有意に短縮していた(p<0.05).2カ月間片脚起立練習例では平均起立時間は26.5秒から32.0秒へ改善した.考察:向精神薬服用中の精神障害者の片脚起立時間が10秒以下になると転倒の危険性が増すので向精神薬の減量や変更を考慮する目安になるものと考えられる.片脚起立訓練は転倒が防止できる可能性がある.
- 社団法人日本リハビリテーション医学会の論文
- 2006-07-18
著者
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