北部イラン,シャハミルザード地域のサンゴ化石による生層序および床板サンゴ化石Vaughaniaの発見
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概要
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北部イラン,エルブルズ山脈東部,シャハミルザード地域の古生層はカンブリア紀からオルドビス紀にわたるミラ層,デボン紀旧赤色砂岩層に相当するゲイルード層,前期石炭紀モバラク層およびペルム紀ドルード層からなる.これらの古生層のうち,四射サンゴ化石を多く含むモバラク層は板状石灰岩と黒色頁岩からなり,岩相から10ユニットに区分される.北部イランの四射サンゴ化石群はKueichouphyllumを産出することから後期ビゼー世と考えられていたが,シャハミルザード地域のKueichouphyllumを含むモバラク層はCyathoclisia sp. などの四射サンゴ化石から前期石炭紀トルネイ世に対比され,最下部は床板サンゴ化石,Vaughania sp.の発見から,最前期石炭紀である.しかし,本層最上部は前期ビゼー世であるかもしれない.従って,サンゴ化石から後期ビゼー世とされていたシャハミルザード地域や北部イランのKueichouphyllumおよびKeyserlingophyllum(世界的には後期ビゼー世からは産出しない)を含むサンゴ化石群の時代はトルネイ世である.
- 2006-03-25
著者
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新川 公
Department of Geology and Mineralogy, Faculty of Science, Hokkaido University
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新川 公
Department Of Geology Faculty Of Science Niigata University
関連論文
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- クエイチョウフィルム(Kueichouphyllum)(フォト)