重症心身障害者施設入所者に対する専門的口腔保健管理の効果
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概要
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本研究の目的は,重症心身障害者施設入所者に対する専門家による長期間の口腔保健管理の効果を評価することであった.122名の入所者に対し,6カ月ごとの歯科医師による定期的口腔診査と,歯科衛生士による専門的管理を8年間実施し,口腔内の状況を介入の前後で比較した.さらに1993と1999年の歯科疾患実態調査(実調値)との比較も行った.その結果,(1)ベースライン時ならびに8年間の介入後の一人平均現在歯数,一人平均D歯数,一人平均F歯数はすべて実調値よりも低い値であった.(2)入所者の1993年度から8年間の口腔内の変化は,一人平均現在歯数は22.8から22.2歯へと0.6歯の減少,一人平均D歯数は0.92から0.53歯へと0.39歯の減少であったが,一人平均F歯数は1.93から4.16歯へと2.23歯の増加であった.(3)8年間の年齢群別一人平均D歯数,F歯数の変化は,特に30歳代・40歳代では実調値よりも多かった.しかし2001年度における入所者の一人平均F歯数,D歯数は実調値よりどの年齢群別においても低かった.(4)歯肉の状態,歯垢付着,歯石沈着はどの年齢群別でも有意な改善が認められた.以上の結果から,常勤の歯科専門職を配置し,入所者の口腔保健の維持・管理することに大きな意義があることが示唆された.
- 有限責任中間法人日本口腔衛生学会の論文
- 2006-01-30
著者
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本多 啓子
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 医療科学専攻健康予防科学講座 口腔保健管理学分野
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本多 啓子
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 口腔保健管理学分野
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本多 啓子
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻健康予防科学講座口腔保健管理学分野
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本多 啓子
長崎大学大学医学部・歯学部附属病院 特殊歯科総合治療部
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