自治体のバランスシート導入について : 公会計改革は必要か?
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概要
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バブル経済崩壊後、地方自治体の財政状況か悪化する中で、公会計改革の論議が盛んになってきている。公会計のシステム自体に財政悪化の一因であると共に、住民に対するアカウンタビリティの観点からも現在の公会計制度の制度的疲労が指摘されているのである。その改革の中身は、企業会計のシステムを公会計に取り入れようと言うもので、複式簿記、発生主義、及びバランスシートの導入が検討されているのである。そのうち、バランスシートについては、熊本県、宮城県、東京都、藤沢市、臼杵市をはじめとする多くの自治体でこれまでに決算データなどをもとにして作成・公表され、2000年度決算については、より多くの自治体で検討されている。しかし、現在の公表方法にはいくつかの問題点や更なる課題が指摘されているそれは、(1) 連結の導入、(2) 債務負担行為の取扱い (3) 資産の評価範囲・方法、(4) 資産と負債の差額 (正味財産) の考え方などである。公会計基準や外部監査制度が公認会計士協会から提案されており、今後も公会計改革の議論はより一層、展開されるであろう。
- 2002-04-25
著者
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