Anthocyanin Pigments of "Nama-shibazuke" Japanese Pickles in Package on Market
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概要
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今日市販されている「袋詰生しば漬」中のアントシアニン色素について、既に著者等が報告した「しば漬S」中のアントシアニン色素と比較・検討した。「しば漬S」は京都大原で行われている伝統的な手法に従い、著者らにより漬けられた日本古来の伝統発酵漬物であり、ナス(Solanum melongena L.)とシソ(Perilla frutescens Britton var. crisa Decne)をミニプラントで20日間漬けたものである。実験の結果、市販の「袋詰生しば漬」中のアントシアニン色素は、シソ由来のシアニジン-3,5-ジグルコシド、カフェイルマロニルシアニン、シソニン、マロニルシソニン、そしてナス由来のナスニンと、シソ由来の3個の不明なアントシアニンとで構成されていることが確認された。また、市販の「袋詰生しば漬」中の主要アントシアニン色素はナスニンであることが判り、その色調は「しば漬S」中のアントシアニン色素と同様にしば漬中で安定していた。これらの結果は「しば漬S」中のアントシアニン色素構成および色調結果と全く同様であった。さらに、本実験に用いた製造業者の異なる幾つかの市販の「袋詰生しば漬」の食塩濃度は約4%前後で、pHおよびハンター尺度のL.a.b値のいずれにおいても「しば漬S」と比較して大きな差異は認められなかった。すなわち、今回実験に用いた市販の「袋詰生しば漬」も京都大原で行われている伝統的な手法および原料を用いて漬けられており、日本古来の伝統発酵漬物と同じ品質を有していることが認められた。
- 帝京短期大学の論文
- 1999-04-26
著者
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Hayashi Kazuya
Wada Sugar Refining Co. Ltd.
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Nishiyama Ryuzo
Teikyo Junior College (a part time teacher)
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Tsukui Akio
Tokyo Kasei Gakuin Juior College
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Kozaki Michio
Faculty of Practical Arts and Science, Showa Women's Unibersity
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Kozaki Michio
Faculty Of Practical Arts And Science Showa Women's Unibersity
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