Actinomyces viscosusから分離したPorphyromonas gingivalisに対する付着関連因子の性状
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概要
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アーリーコロナイザーズ(early colonizers)の1つで多くの歯周病関連細菌の定着の足がかりになっていると考えられているActinomyces viscosusの菌体表層成分から,歯周病関連細菌で成人性歯周炎の有力な原因菌とされているPorphyromonas gingivalisに対する付着関連物質の1つと考えられる,SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動にて200kDaを超える高分子量物質(AvAF)を分離した。分離はSephacryl S-400 HRによるろ過,HiTrap Octyl Sepharose 4FFによる疎水性クロマトグラフィー,HiTrap Qによる陰イオン交換クロマトグラフィーにより行った。得られたAvAFの蛋白質あたりのP. gingivalisに対する共凝集阻害活性は12倍に上昇し,回収率は2.5%であった。AvAFには糖も検出されたことから糖蛋白であることが示唆された。その活性は加熱処理,プロテアーゼ処理に耐性であったが,過ヨウ素酸処理に感受性があった。よって,AvAFの活性は糖に存在することが明らかとなった。またAvAFはPrevotella intermedia, Fusobacterium nucleatum, Capnocytophaga ochraceaのA. viscosusに対する共凝集においても阻害作用を示した。
- 1997-03-28
著者
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