茶葉成分含有洗口剤の実験的歯周炎に対する効果

概要

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古くから日本茶には抗う蝕,口臭予防作用があることが知られ,その有効成分のカテキンは,抗菌,抗酸化作用を示すことが報告されている。そこで,化学的プラークコントロール剤としての茶葉成分の有用性について検索した。被験者は15歳から25歳の男女45名とし,研究開始までにPlI, GIを0の状態とした。被験者を2群に分け,試験Iは,試験期間は,茶エキス1.2%含有洗口剤(以下カテキン),対照期間は,カテキンから茶エキスのみを除外した洗口剤,試験IIは,試験期間はカテキン,対照期間は蒸留水による洗口を行わせた。期間中は,歯ブラシおよびその他の清掃機具の使用を中止させた。臨床検査は,試験開始後0, 3, 7, 10日目にPlI, GI, GCF量,細菌学的検査,口臭を測定した。その結果,カテキン群においてプラーク増加抑制,歯肉炎抑制および,口臭抑制傾向を示し,茶葉成分が化学的プラークコントロール剤として有用であることが示唆された。
特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
1995-06-28