抗CD3抗体による歯周炎罹患歯肉T細胞の活性化に及ぼすインターリュウキン1刺激歯肉線維芽細胞の抑制効果
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概要
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歯周炎における免疫担当細胞に及ぼす間質細胞の影響を知る目的で,T細胞に抗CD3抗体の活性化刺激を加え,その際の歯肉線維芽細胞培養上清(FB sup)の抑制効果をインターリュウキン2レセプター(CD25:IL-2R)の発現を指標としてフローサイトメトリーにて検索した。健常者の末梢血T細胞で解析した結果,線維芽細胞にIL-1を添加後,培養して得られたFB supはT細胞の活性化を抑制した。この抑制は,CD8+T細胞とCD45RO+T細胞でそれぞれ,CD4+T細胞及びCD 45 RO-T細胞より有意に大きかった。また,歯周炎罹患歯肉より抽出したCD45RO+T細胞の活性化はIL-1刺激FB sup添加で有意に抑制されたが,末梢血のCD45RO+T細胞に比べ,抗CD3抗体,IL-1刺激FB supに対する応答性は低下していた。今回の所見から,歯肉線維芽細胞によるT細胞活性化の抑制は,PGE_2の産生によって起こると考えられる。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1994-03-28
著者
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