17β-エストラジオールによるマウス脾臓由来培養造血幹細胞の破骨細胞様多核細胞への分化の阻害

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概要

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エストロジェンの生体内における骨吸収の抑制機構を研究する目的で,マウス脾臓由来の造血幹細胞を培養し,それらの破骨細胞様多核細胞への分化におよぼす17β-エストラジオールの影響を,酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(tartrate-resistant acid phosphatase: TRAP)陽性多核細胞の出現率より調べた。その結果,活性型ビタミンD_3によって最も高い出現率が得られる条件を用いて,骨吸収抑制作用を持つことが知られている17β-エストラジオールを生理的濃度(10^<-12>〜10^<-9>M)で作用させたところ,活性型ビタミンD_3によって促進されたTRAP陽性多核細胞の出現率が濃度依存的に低下した。本研究の結果は,造血幹細胞から破骨細胞への分化途中の細胞もエストロジュンの標的細胞である可能性を示していると同時に,破骨細胞への分化とその機能発現にエストロジュンが深く関与していることを示唆している。
特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
1993-06-28

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