ラットの実験的歯周病変におよぼすフッ素の影響について
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概要
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本研究の目的は,ラットの実験的歯周病変におよぼすフッ素の影響を組織学的および組織形態計測学的に検索することにあった。フッ素を投与(1mg/kg,5mg/kg,1日1回)したラットの歯周組織にナイロン糸の挿入により軽度の炎症性病変を惹起し,さらにメソトレキセートの全身投与により高度の歯周組織の病変を引き起こしたところ,フッ素を投与していない動物と比較して,1mg/kgのフッ素を投与した動物では歯槽骨の吸収量に変化はなかったが,5mg/kgのフッ素を投与した動物では歯槽骨の吸収量は少なかった。また,5mg/kgのフッ素を投与した動物の歯槽骨をフッ素濃度測定方法により検索したところ,フッ素を投与していない動物と比較して歯槽骨中のフッ素濃度は高かった。以上より,フッ素の投与はラットの歯周組織に惹起された高度の歯周組織の病変にともなう歯槽骨の吸収を抑制することが判明した。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1993-03-27
著者
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