クリスタルバイオレットとトリパンブルーの存在下におけるStreptococcus mutansに対するHe-Neレーザーの殺菌効果
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概要
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He-Neレーザー照射によるStreptococcus mutans (S. mutans)に対する殺菌効果を解明する目的で,Mitis Salivarius寒天培地に含まれる色素である,クリスタルバイオレット(CV)およびトリバンプルー(TB)に着目し,実験を行った。これらの色素をBrain Heart Infusion (BHI)寒天培地に添加し,また,この培地に重層するS. mutansの培養液を混釈したsoft agar(菌層)ならびに,この菌層上にさらに重層するhard agarを設定し,レーザー照射(30,60,90秒間ならびに2,5,10分間)による,これら色素の殺菌効果への関与について検討した。その結果,レーザー照射後に菌層を重層しても殺菌効果は認められず,また,TB存在下でも殺菌効果は全く認められなかった。ただし,CVが存在する場合では殺菌効果を認めた。したがって,He-Neレーザー照射によって,CV分子が励起され,このCV分子がS. mutansに対して殺菌効果を発現したものと考えられた。
- 1993-03-27
著者
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