超音波断層法の歯周組織診査への応用 : 第二報 歯周外科処置後の歯周組織の変化について
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概要
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歯周治療を行うに際して,組織破壊の程度を的確に把握することは非常に重要であるが,一般的に行われているX線写真では歯根に重なる唇頬側の歯槽骨辺縁の観察は困難である。今回の実験では,歯周疾患患者10名の前歯部14部位に対して,歯周治療とくに歯周外科処置後の変化を超音波診断装置を用いて調べた。診査は,初診時,歯肉剥離掻爬手術(初診からおよそ3ヵ月),手術後6ヵ月まで1ヵ月おきに行った。その結果,1)ポケット探針先端と歯槽骨頂間の距離は初診時(0.84±0.88mm)と比較して手術後6ヵ月(2.35±1.10mm)では統計学的に有意に増加した。2)初期治療後に有意な歯槽骨頂の高さの減少が認められたが,手術後の変化には多様性がみられた。3)初診時の歯槽骨の厚さが薄いほど,初期治療中の歯槽骨頂の高さが有意に減少した。4)手術後1ヵ月で,有意な歯槽骨厚さの減少が認められた。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1992-03-28
著者
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