イヌ健常歯肉におけるへパラン硫酸の超微局在
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概要
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イヌ健常歯肉組織中のヘパラン硫酸の超微局在を硫酸化複合糖質に対し高い特異性を有するhigh iron diamine thiocarbohydrazide silver proteinate (HID-TCH-SP)染色法を用いて検索した。その結果,ヘパラン硫酸は歯肉上皮細胞膜表面,internal basal lamina(IBL), external basal lamina (EBL),口腔上皮及び歯肉溝上皮の基底膜,線維芽細胞様細胞の細胞膜表面,血管及び神経線維の基底膜に認められた。また各種基底膜中のヘパラン硫酸の分布には4つのパターンがあった。すなわち,1.主としてlamina lucidaに存在するものとしてIBLの部位,2.おもにlamina densaの領域全体に存在するものとしてEBL,口腔上皮及び歯肉溝上皮の基底膜,血管内皮細胞の基底膜の部位,3.lamina densaの両側に存在するものとしてEBLの一部,4.lamina densaのexternal sideに存在するものとして血管周皮細胞及び神経線維の基底膜があった。これらの所見は各種基底膜の構築上の多様性を示唆している。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1991-09-28
著者
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