歯周初期治療が歯周ポケット滲出液pHに及ぼす影響について
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概要
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歯周ポケット内滲出液(滲出液)のpHを測定するためにビートロード電極に改良を加えたpH測定器を用いて,歯周初期治療およびその処置内容が滲出液のpHにおよぼす影響を,臨床症状の変化とともに経時的に検討するために,37名の被験者の歯周疾患罹患歯125歯に対し,ブラッシングのみの群,歯肉縁下洗浄のみの群,スケーリング・ルートプレーニングのみの群,スケーリング・ルートプレーニングと歯肉縁下洗浄の併用群に分け,4週間にわたり滲出液のpH,溶出液量および臨床所見の変化を観察した。さらに歯周初期治療を施し,その処置効果が確実に表れた患者25名の41歯に対し,初診時と再評価時で各項目の変化を観察した。その結果,歯周炎患者の滲出液のpHは,歯周初期治療による歯周炎症状の改善に伴って上昇し,処置内容としては,歯肉縁下洗浄,スケーリング・ルートプレーニングおよびその両者の併用が滲出液のpHを上昇させるために有効であった。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1991-06-28
著者
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