歯周包帯下の微生物相
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
歯周外科処置後に歯周包帯を適用した33名の患者について,歯周包帯各部位の微生物相を検索した。手術直前,包帯交換時,包帯撤去時及び術後1ヵ月の試料を暗視野顕微鏡,細菌培養法及び走査型電顕で検索した結果,次のような成績が得られた。1)歯周包帯下の創面で術前に比較してStraight rods及びMotile rodsが有意に増加し,Coccoid cellsは有意に減少した。菌種別にはB. intermediusが有意に増加し,S. sanguis Iは有意に減少した。2)歯肉溝のポケット深さは術前に比較して減少し,Coccoid cellsが有意に増加し,Spirochetes,Motile rodsは有意に減少した。3)包帯内面の走査型電顕像からも球・桿菌及びSpirochetesの存在が明らかになった。以上より,歯周包帯下は術前に比較して微生物相が嫌気的に変化する事が確認されたが,歯周包帯の適用により治癒遅延を引き起こした所見は見られなかった。
- 1990-12-28
著者
関連論文
- 歯周包帯下の微生物相
- B-32-1010 細菌および機械的刺激によるラット歯周組織の病理組織学的変化 : (第2報)無菌飼育ラットを用いた実験
- A-23-1000 歯周外科処置時の菌血症について
- B-15-1140 歯周包帯下の微生物相
- A-10-11 : 10 歯周病関連菌に対するラクトフェリンの作用