第90次日本法医学会総会演題発表にみる法医学研究の成果 : 教授就任挨拶に代えて
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概要
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平成18年4月開催の第90次法医学会総会の概要を紹介し、法医研究の現況を述べた。現在法医研究の多くは、法医病理、薬毒物、DNA多型・個人識別、病態生理・生化学の実的研究、医事法その他の各分野に分かれ、これらの分野でかなり広範囲な研究を展開している。しかしながら、会員数が少ないことも関連して、これらの研究が十分に議論されているとは言い難い面もある。これらの発表演題の概略を述べると同時に、筆者が過去に研究テーマとしてきた、シンナー乱用者のトルエン代謝とアルコール依存者の臓器中脂肪酸エステル量の変化、死後画像の法医診断上の有用性、自殺の実態についても概要を述べた。 キーワード:日本法医学会総会、法医学研究 90th. Congress of the Japanese Society of Legal Medicine will be held in this April. I reported the outline of this congress, and considered the present condition of studies of forensic medicine. In this congress, the key topics of program are forensic pathology, toxicology, DNA analysis and individual identification, pathophysiology and pathochemistry, medical and law and other topics concerned with forensic sciences. In this report I also introduced my past studies, urinary ortho-cresol concentrations as an indicator of toluene inhalation in glue-sniffers, non-oxidative ethanol changes in human organs from alcohol abuse, postmortem imaging in forensic autopsy cases, and the investigation of the actual conditions of suicide. Key word : Congress of the Japanese Society of Legal Medicine, current studies in forensic medicine.
- 2006-08-15
著者
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山崎 健太郎
山形大学医学部法医学講座
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山崎 健太郎
山形大学医学部法医学教室
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山崎 健太郎
筑波大学 大学院人間総合科学研究科ヒューマン・ケア科学専攻
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山崎 健太郎
山形大学医学部環境病態統御学講座法医病態診断学分野
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